都市的でありながら
自然豊かな一面も併せ持つ
歴史ある上町台地に相応しい品格漂う邸宅。
外観は輪郭を強調したフレームの中で、バルコニーが上下に積み重なるように設計。
バルコニー手摺はガラスと横ルーバーの2段構成とすることで、水平ラインの積層を感じる設えにしている。
足元には石積みの植栽帯を設けるなど、都会的な品格と自然豊かな一面を兼ね備えることでこの場所に相応しい佇まいを実現した。
石素材を使用した壁や床材は風除室まで引き込み、外部から内部空間への連続性を表現。エントランスアプローチと東面道路沿いには、大阪城の石垣を彷彿とさせる石積みの植栽帯を設置。植栽の表情が居住者に潤いをもたらす。
動線上のアイストップに趣き豊かな坪庭〈秀季庭〉を備えたエントランスホールは、暮らしのシーンを穏やかに切り替えるとともに、空間に奥行き感をもたらす。壁面、床面の素材の表情と光のオブジェが迎える空間創造は、住まう方へ日々の癒しと安らぎを演出。豊かな情感につつまれるように、翳りの質まで吟味を尽くした空間意匠。
エントランスホールの先、美しい庭園の様を湛える秀季庭は、この邸を訪れる方を迎える風雅な趣きを演出。印象的なイロハモミジやノムラモミジなどの木立に、御影石の延べ石を配して、日本の風趣を現代的な解釈でデザイン。 自邸への空間にひとつの物語を描き出す自然美の意匠が、私邸空間とパブリックを美しく結ぶ。
創業150年を誇る箔製造会社の三代目が、金沢箔の伝統技術の継承と復興を目指して立ち上げた会社「ゴールデンバロール」。ものづくりのまち東大阪で創業50年を迎え、地場産業を盛り上げる「八紘電機」。歴史ある二つの企業がコラボレーションして制作したデザイン照明をエントランスにレイアウト。栄華を極めた大阪城の歴史を感じさせ、これから積み重ねられる新しい歴史を予感させる。
大阪城に近く歴史深いエリアの上町台地に位置するマンションとして、相応しい上質感と快適性を目指しました。都心の中でも邸宅としての品格漂う佇まいを表現するため、使用する素材は吟味を重ね、上質な外観やエントランス空間を演出。エントランスの植栽帯や中庭は、都会的でありながら歴史や四季の移ろいを感じられる空間になっています。また、住戸には通風計画を取り入れ生活の中に自然の風を。例えば、風が住戸に自然と流れるように、玄関やユニットバスに窓を設けるなど、人と環境に優しい空間デザインを考えました。都心の中でも快適に住まえる上質な一邸になったと思います。入居者の人生にとって、感動する一邸になれば幸いです。
技術本部 第2技術部 分譲建設グループ中部 憲一