公園前、全邸南向きという恵まれた立地に、
ボリュームを活かした端正なデザインで、
まちのランドマークへ。
建物形状を活かし、水平に伸びるラインを強調し、
スケール感と風格を感じる佇まいとした。
バルコニー手摺はタイル張りのコンクリート
手摺にガラスを乗せた二段構成とし、
水平ラインを強調しながら、採光を享受できる形状に。
白を基調とした柔らかな色調の外観で、
街を明るくするランドマークとなることを目指した。
対面する小川や植栽、公園と相まって通りに潤いを
もたらすように道路に沿って緑地帯を設けた。
建物の妻側は無駄をそぎ落としたデザイン。
均整のとれた窓の配置でリズム感を持たせ、
壁面の凹凸により陰影を強調した。
通行人の目にも付きやすい敷地角の植栽帯には
高さ10mを超えるカツラをはじめ、
様々な植栽を密に配し、潤いのアクセントを施した。
風エントランスは2層吹き抜けの大きなゲートを形成。
均整のとれた構成の中で、
素材感を感じられる大判タイルや御影石を採用。
また、開口部全体に間接照明を回し、
シャープで知性のある上品なデザインを目指した。
除室正面に光壁を設け、外部からの視線も誘い、
入居者を煌びやかに出迎える。
約4.5mの天井高を活かし、
間接照明の縦スリットでスケール感を演出。
ゲート部分と同じ大判タイルで外部との連続性を高め、
ミニマルですっきりとした空間となるよう
構成要素を整理した。
エントランスホールの正面には中庭のロックガーデンと
光壁により、視線を誘導するアイストップを設けた。
敷地南側の西高瀬川の運河の流れと京の町の賑わいを
イメージした光壁と四季折々の植物を取り入れた中庭で、
京都らしさが感じられる空間に仕上げた。
間接照明と木目調仕上げで落ち着きある空間に設えた
ライブラリーラウンジ(集会室)には
丸善ジュンク堂書店が選定した約300冊もの書籍と雑誌を設置。
Wi-Fi環境も完備し、入居者にセカンドリビングのように
立ち寄っていただけるような空間を目指した。
ラウンジには「京都職人工房@京都リサーチパーク」と
「陶額堂」のコラボレーションアートを設置。
かつての京の運河の流れを象徴する水平基調の構成に、
様々な伝統工芸をコラージュした唯一無二の作品。
土地の歴史と京都の伝統文化に触れ、
永く親しまれることを願っている。
1階の共用廊下側には、入居者各々が自由に寛ぐ場として
ベンチやサイドテーブルのある「憩いの広場」と、
居住者同士が広くコミュニケーションをとれる場として
ウッドデッキやステージを設置した
「集いの広場」の、2種類の中庭広場を配置した。
自転車で市内中心部へ移動できる本マンションには、
自転車置き場横のコミュニティスペースに
電動空気入れを設置、
シェアアイテムとして自転車工具も採用し、
メンテナンスも快適に。
ここははかつて大阪ガスの社宅であるKRPレジデンスが建っていた場所です。かねてより大阪ガスの土地として周辺にお住まいの方々には馴染みのある場所で、新しい住まいを開発することに責任感と強い想いを感じていました。新たな装いとして誕生したこの「シーンズ京都西大路五条パークホームズ」の完成は、プロジェクトに最初から携わってきた担当者としては喜びもひとしおです。住むほどにお客様が心地よさを感じられて、年数を経るごとに地域の一員として、皆様に愛着を持ってもらえるような住まいになれば嬉しく思います。
技術本部 第2技術部 分譲建設グループ(当時)白木 美由紀