古今が調和する、京都らしい佇まい。
都市と古都、2つの感性が融け合う住処へ。
周辺環境に丁寧に呼応した共用空間のデザインやランドスケープ、京都という文化的文脈を汲み取った仕上げやディテール、防災的な観点で行き届いた配置計画や設備、備蓄品など、細部に至るまで実に誠実かつ丁寧に設計されている点が、何よりも好感が持てる。また外観も、過剰にマンションの価値やグレードを表現するのではなく、むしろ控えめに地域の景観に馴染むようにできている点も、成功している。こうした地域の資産になるような建築は、周辺にも伝播していくことだろう。
四季折々できらびやかな表情をもつ賀茂川から1歩引いた場所に佇む邸宅。
賀茂川の流れ、飛び石、林立する北山杉といった自然美をモチーフにしながら、
端正なグリッドを重ねることで伝統とモダンデザインを融合した。
エントランスホールは素材と意匠のモチーフを外観から連続させることで、内と外を一体的にデザイン。人と自然がともにありたいと願い「庭屋一如」のこころをインテリアに昇華させた。組子細工を施した天井の間接照明と、京の四季をモチーフにしたアートオブジェが、邸宅の格と美意識を物語り、住まう方を誇らしく出迎える。
エントランスアートオブジェ制作はYOUKAEN KYOTO。豊かな自然に囲まれた京都から、植物を通して暮らしを彩る室礼(しつらい)の愉しみを提案している。
南北に視界の開けた、開放的な立地を生かしたランドプラン。屋上にはパノラマ眺望と開放感を満喫できるテラスを設置。風雅な山並みや、夏の送り火の特等席となる贅沢な空間を設えた。